保守主義の哲学---古来の天皇制度(男系男子皇統)の保守こそ、“日本国民の義務” [政治]

 

日本国古来の天皇制度(男系男子皇統)の保守こそ、

 

日本国民の義務

 

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1.珍妙語「女系天皇」とは「非・天皇」のこと。つまり、「女系天皇」に直結する「女性宮家」・「女性天皇」の容認は「皇統断絶・天皇制廃止」の容認という意味。

日本国二千年の歴史において、「女系天皇なるもの」は一人も存在しない。すべて男系天皇である。男系の天皇とはある天皇からその父親、そのまた父親、そのさらにまた父親・・・・・・と遡って行くと初代の神武天皇に辿り着くことを言い、日本国126代今上陛下までのすべての天皇についてこのことが成立する。

世界にも例のない奇跡とも呼べる日本国の皇統を「万世一系の皇統」と呼ぶのはこのためである。

また、126代の天皇のうち、810代の男系女子天皇がおられるが、これらの天皇はみな男系男子天皇へ継承するための「中継ぎ」天皇であった。これも厳然たる歴史事実である。皇統譜を眼前に広げて皇統の全体を眺めて見よ。男系女子天皇(女性天皇)は「中継ぎであった」としか表現できない。すなわち、皇統史の厳然たる事実である。

 また、この事実について『明治皇室典範義解』第一條は次のように記している。

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 (注)歴史上の中継ぎの女性天皇は「男子の皇位継承者がいないから女性天皇として即位した」のではない。逆で「かなりの数の皇位継承者(男系男子)はいるが、そのうちの特定な皇子に継承すべく女性天皇が暫定的に即した」のである(中川八洋『皇統断絶』、ビジネス社、39頁)。つまり、女性天皇の絶対条件は男子皇位継承者が多数存在することなのである。これは現在の皇室(皇族方)の状況には全くあてはまらない条件である。

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現在、日本国の天皇制度が存続の危機に瀕しているのは、皇位継承資格を持つ男系男子皇族の絶対数が減少しているからである。それゆえ現在の皇室(皇族)の枠組みを保持したまま、「女性天皇(男系女子天皇)」や「女性宮家」を創設しても「(男系男子の)皇位の安定的継承」にとってほとんど何の解決策にもならない。これらの方策では「男系男子皇族」の絶対数が増えないのだから自明であろう。

 我われの祖先が二千年間に渡って守り継承して来た「万世一系の皇統」を断絶させることなく将来の子孫の世代へと安定的に永続させることこそ、唯一真の意味での「皇統(皇位)の安定的継承」である。だから天皇制度を奉戴する日本民族の栄光と名誉、天皇・皇室に対する自然な尊崇の感情を抱く真正の日本国民であるならば、この皇統断絶の危機に際して「男系男子皇族の絶対数を増加させることによって皇統(皇位)の永続を不動のものにする」方策を望み検討するはずである。

 ところが日本共産党や立憲民主党などの野党(近年では与党の自民党までも)や朝日新聞・毎日新聞・NHKなどのマスメディアは、「皇位の安定的継承」のためと称して「女系天皇・女性天皇・女性宮家」の容認策ばかりを宣伝・煽動する。実際にはこれらの方策はすべて「女系天皇」に直結(帰結)し古来の天皇制度(皇統)の断絶・廃止を意味する狂った転倒論理--「古来の天皇制度(皇統)の断絶・廃止は、皇位継承の安定である」---でしかないのに、である。

また、彼らは「女系天皇」、「女性天皇」、「女性宮家」の容認を国民に宣伝・煽動する理由として、2005年11月に首相に提出された『皇室典範有識者会議報告書』の結論を持ち出す。

しかしながら、

(1)かの悪名高い皇室典範有識者会議の実態は、小泉純一郎首相(血統は日本人ですか? カタギの家系の人ですか?)の下、座長を吉川博之(=東大民青所属?共産主義者、天皇制廃止論者)、座長代理を園部逸夫(=京大民青出身、共産党員、天皇制廃止論者)とする「天皇制度廃止手法検討会議」というべきものであった。座長の吉川博之自身が次のように述べたのは驚くべきことではないか。

「皇族から意見を聴くことは憲法に反する」

「皇族から意見が発信されても会議の議論に反映することはない」

(2)有識者会議は「旧皇族の皇籍復帰」方策についてほとんど審議せず、その選択肢を最初から排除した。日本国の天皇制度と男系男子の万世一系の皇統について日本国民が詳細に知り、旧皇族の男系男子子孫が相当数おられ、いざとなれば皇籍復帰する覚悟もされていることが知られると、日本国民は必ずそちらの方策へ傾斜するからそれを恐れたのである。ゆえに宮内庁は「旧皇族の皇籍復帰」に関する世論調査すら行わなかった。なお、内閣法制局や内閣官房は「旧皇族の皇籍復帰は、法的に不可能である」という真っ赤な虚偽情報(謬説)を流してこれを妨害しているが、この虚偽宣伝については、中川八洋 筑波大学名誉教授が著書『徳仁《新天皇》陛下は、最後の天皇』(ヒカルランド)の第二章で詳しく論じられているのでそちらを参照して頂きたい。

(3)さらに、有識者会議が意見聴取した参考人8名のうち、思想上明らかに天皇制廃止論者である者が5名(八木秀次と所功を事実上の廃止論者と見做せば7名に上る!)という構成であった。このような人員構成であったのだから、はじめから「皇室典範有識者会議」とは(天皇制廃止論者を集結させた)「天皇制廃止手法検討会議」であったことは疑いのない事実である。

このような実態の「いかさま会議の報告書」の内容項目をとり上げて「皇位の安定性を確保するための方策の根拠である!」と主張することなど、正常な知性と普通の道徳的良心を有する人間には決してできない所業であろう。

 


 良識ある日本国民は、天皇制廃止論者の嘘宣伝「皇位継承の安定性の確保のためには女性天皇の容認が必要!」に決して騙されてはならない。


「女性天皇」容認は「女系天皇」誕生の可能性をはらみ、「女系天皇」が誕生すれば、それはもはや万世一系の男系男子皇統ではなく、天皇制度の正統性が失われ、国民の支持を失い、天皇制度は廃止される。


これが「皇位継承の安定性の確保のため」と称して「女性天皇の容認」を主張する者の本音(=天皇制を廃止せよ!)である。


中川八洋 筑波大学名誉教授の著書『女性天皇は皇室廃絶』徳間書店、16頁より引用しておこう。


 中川八洋 曰く、

共産党系のゴリゴリの天皇制廃止論者の奥平康弘・・・はニヤニヤと笑いながら、次のように主張する。

 《ポピュラーな政治家たちに誘導されて典範第一条を改正して〈女帝〉容認策をかちとることに成功したとしよう。・・・この策は、天皇制のそもそもの正当性根拠であるところの〈萬世一系〉イデオロギーを内において浸蝕する因子を含んでいる

 《男系・男子により皇胤が乱れなく連綿と続いてきたそのことに、蔽うべからざる亀裂が入ることになる。・・・〈萬世一系〉から外れた制度を容認する政策は、いかなる〈伝統的〉根拠も持ち得ない

 《女帝容認論者は、こうして〈伝統〉に反し〈萬世一系〉イデオロギーから外れたところで、かく新装なった天皇制を、従来とは全く違うやり方で正当化してみせなければならない

 《〈女帝〉容認策を盛り込もうとする政治勢力には、頼るべき伝統、それに対応した既存の正統のイデオロギー、のいっさいが欠けている。彼らは、日本国に独特な天皇制哲学を案出し、そのことについて〈新しい人びと〉の同意を調達しなければならない(中川八洋『女性天皇は皇室廃絶』徳間書店、16頁)

 

*(2) 「女性天皇」や「女性宮家」は「女系天皇」に直結し、「女系天皇」が四代も続けば、「天皇の血統は全く不明」となる。このことから明らかなように「男系・女系にこだわらない皇統」とか「男系・女系の双系主義」とかの主張は、「皇位継承の安定性の確保」を逆立ちさせた「天皇制度廃止(皇統断絶)」へと国民を導く虚偽宣伝である。騙されてはならない。


 中川八洋 曰く、

「かくも明らかな≪男系の女子≫を≪女系≫だと嘘のレッテルを張るのは、高森(明勅)の≪女性天皇≫キャンペーンが、なんらかの政治的意図に基づき展開されていることを現わしている。背後に組織の影もちらつく。≪男系と女系の混合である双系主義が存在し、制度化されていた≫という、架空の創り話、つまり捏造の戯言を、かくも宣伝して歩くのは“皇統廃絶による天皇制廃止”を信条としていない者に可能であろうか。

 仮に高森流≪双系主義≫が導入され、≪女系の天皇≫がもし二代重なれば、それだけで皇統は大混乱する

 四代重ねれば、血統は全く不明となる。 その場合の、血の錯綜はピカソの絵のようになって、皇統は全く証明できない。 つまり、女系が二代から四代つづく間に必ず、天皇はいらない、との声が起こる天皇制の完全な自然消滅状態になるからである。森高の狙いはこれであろう。 歴史事実に反する虚構≪双系主義≫を振り回す森高のプロパガンダの害毒は大きい。」(中川八洋『皇統断絶』、ビジネス社、28頁、 丸カッコ内、下線:私。)

 


例えば、保守偽装の天皇制廃止論者である所功(京都産業大学名誉教授)はNHKの取材に対して次のように「男系、女系という概念を超えた議論が必要だ」などと話しているが、その内容は発狂マンガ家・小林よしのりの嘘しか書いていない有害マンガ『新天皇論』の主張と100%合致している。

 

(所功は言う。)

「(中略)ここ数年考えてきて、つくづく男系とか女系という言葉はいっぺんリセットしないといけないと思う。男系だ女系だというのは一般国民の話で、皇室は男系でも女系でもない、オンリーワンの天皇という『皇統』だ

「皇室典範には『皇位は皇統に属する男系の男子が、これを継承する』とあるが、これには概念が3つある。(男系も女系も含んだ)『皇統』という1番大きい概念の次に『男系』という概念があり、その次に『男子』という概念だ。でも、男系だの女系だのという言葉を使ったのは基本的には明治以降それ以前にそのような議論はない

「『皇統』という1つの流れのうち、その多くを神武天皇以来、男系が継いできて、その中に8人10代の男系の女子もいたのは事実だ。ただ決して女系がいてはならないと言っているわけではない。あとは、こうした女系が排除、否定されたわけではないという議論に入っていくかどうかだ。この議論をすると『長年やってきた男系男子じゃなきゃいけない』とか『女子を例外的に認めるのがいい』という議論になるので、それを乗り越えるためには、やはり男系や女系と言わない発想がいるが、これを理解してもらうのはそう簡単ではない」

    下線:私。

 

(出典:NHKサイト)

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190509/k10011909011000.html?utm_int=tokushu-new_contents_list-items_024

 

論理が無茶苦茶で意味不明。日本史上「女系天皇なるもの」は全く存在しないのだから、≪不易の規準≫・≪祖宗の遺意≫を憲章化(明文化)した明治皇室典範の第一條の≪祖宗の皇統≫や現行の皇室典範第一条の≪皇統≫に「女系」が含まれないのは自明中の自明。だから明治以前にそのような議論や言葉が存在しなかったのは「(暗黙に)女系天皇も認めていたから」ではなく、「女系天皇は(語るまでもなく)禁忌であったから(=女系が排除・否定されていたから)」である。どうやら、所功(京都産業大学名誉教授)の知性は狂人マンガ家・小林よしのりのそれと同レベルの「お粗末さ」のようである。

 

なお、100%空想マンガの小林よしのり『新天皇論』の嘘八百の解剖については、中川八洋『小林よしのり「新天皇論」の禍毒』オークラ出版を参照されたい。

 

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