保守主義Series-12--- Burke『フランス革命の省察』;祖先を尊敬してこそ、自分を尊敬できる [政治]

 読者の皆さまには、いつも〔=ブログ作成者〕の稚拙な小論をお読み頂き、深く御礼申し上げます。

 さて、今回Series 12は、エドマンドバークフランス革命の省察』の中から、“祖先を尊敬できれば、自分を尊敬できる”と題してバークの主張を拾い上げ、若干の解説を加えたいと思う。

 〔=ブログ作成者〕は社会主義共産主義思想唯一無比強力解毒薬である保守主義の父エドマンドバークの『フランス革命の省察』の最強保守哲学日本国民拡散し、徹底周知し続けることが徐々に民主党社民党共産党その他の社会主義政党などに徐々に破壊的打撃与えていくであろうと確信して、エドマンドバークの『フランス革命の省察』を真正保守自由主義の立場から邦訳して、逐次ブログに掲載し、日本国中復活させるスタンスを保守する所存である。

 読者の皆さまにおかれましては、我々祖国日本社会主義汚染から“道徳ある自由主義”・“確固たる立憲君主制議会制デモクラシー”の真正日本国の姿へと救出奪還復活するため、「極左カメレオン政党変色擬態

(→野田内閣発足早々に予測通り、国家公安委員長厚労相・財務相経産相などの“暴言暴論”でその反日極左社会主義の本性露呈し始めた。)

 に決して惑わされることなく、“バーク保守哲学”、“真正保守自由主義哲学”の日本国全土への大拡散に、ご協力願いたい次第である。

 なお、邦訳文は、半澤孝麿訳(『フランス革命の省察』、みすず書房)を基礎として、細部について、前後段落等のバークの論旨忠実に従って、〔=ブログ作成者〕が補足更訂して理解しやすく改善したものである。

 なお、邦訳文中の( )内は〔=ブログ作成者〕が補足説明したものである。

 なお、今回のブログの末尾に、「英国の偉大なる宰相、MARGARETTHATCHERバーク保守主義」と題して、Mサッチャー英元首相の著作『サッチャー回顧録[上][下]』、『サッチャー私の半生[上][下]』に記された、サッチャー英元首相保守哲学英国実際に施行された膨大施策記録の中から、〔=ブログ作成者〕の個人的独断で抽出して繋ぎ合せて、「真正保守自由主義政党の掲げるべき政治思想施策読本(以後、「サッチャー保守主義読本と呼ぶ)」的なものを作成して〔=ブログ作成者〕のHPに掲載した。

 日本国天皇皇室)及び日本国民悠久の繁栄を消し去らぬために、民主党以後日本国政治が進むべき航路の“正しき羅針盤”として、〔=ブログ作成者〕のホームページに掲げた、英国労働党治療した正義に基づく強力な“サッチャリズム”のエッセンス抽出した「サッチャー保守主義読本」を自由民主党再起再生再興プロセスの参考として活用して頂きたいと願うものである。今回はこの「サッチャー保守主義読本」の作成の方に力を入れすぎたため少し疲れました…。

 You might, if you pleased, have profited of our example, and have given to your recovered freedom a correspondent dignity.

 Your privileges, though discontinued, were not lost to memory.

 Your constitution, it is true, whilst you were out of possession, suffered waste and dilapidation; but you possessed in some parts the walls, and in all the foundations of a noble and venerable castle.

 You might have repaired those walls; you might have built on those old foundations.

 Your constitution was suspended before it was perfected; but you had the elements of a constitution very nearly as good as could be wished.

 In your old states you possessed that variety of parts corresponding with the various descriptions of which your community was happily composed; you had all that combination, and all that opposition of interests, you had that action and counteraction which, in the natural and in the political world, from the reciprocal struggle of discordant powers, draws out the harmony of the universe.

 These opposed and conflicting interests, which you considered as so great a blemish in your old and in our present constitution, interpose a salutary check to all precipitate resolutions.

 They render deliberation a matter not of choice, but of necessity; they make all change a subject of compromise, which naturally begets moderation; they produce temperaments, preventing the sore evil of harsh, crude, unqualified reformations; and rendering all the headlong exertions of arbitrary power, in the few or in the many, for ever impracticable.

 Through that diversity of members and interests, general liberty had as many securities as there were separate views in the several orders; whilst by pressing down the whole by the weight of a real monarchy, the separate parts would have been prevented from warping and starting from their allotted places.24

 24) Edmund Burke, Reflections on the revolution in France, Dover publications, Inc, pp.32-33.(『フランス革命の省察』、みすず書房、4546頁に対応)

 貴方がた(フランス国民)は、もし望んだならば、英国の実例によって裨益され、貴方がたに相応しい尊厳ある自由を取り戻していたかも知れません。

 中断したとはいえ、貴方がた(フランス国民)の特権は、記憶の中から失われてはいませんでした。

 貴方がたが憲法を喪失している間、憲法が衰退し、荒廃していたのは確かですが、それでも貴方がたは、高貴で由緒ある城郭(=憲法・国体)の城壁の一部と基礎の全部とを失ってはいませんでした。

 貴方がたはその城壁を修復できたかも知れませんし、旧来の基礎の上に(城郭を)再建することができたかもしれません。

 貴方がたの憲法は、完成する前に停止させられてしまいましたが、望み得る限り、極めて最善に近い憲法の構成要素は備えていたのです。

 貴方がたの旧来の等族会議(三部会)には、貴方がたの共同体(=フランス王国)を適切に構成する様々の身分と対応する様々の構成部分(=聖職者、貴族、平民)がありました。

 貴方がたの(王国の)下には、利害の結合と対立、作用と反作用――自然の世界においても、政治の世界においても、意見の一致しない諸権力相互間の苦闘の中から、万物の調和を導き出す、かの作用と反作用――のすべてもまた、あの通りに存在していました。

 貴方がたが、貴国の旧憲法や我が英国の現憲法の大欠陥と見做したこれら諸利害の対立や葛藤は、実は、我々の早急軽率な決定行為に対して、健全な抑制となるものなのです。

 それによって、(我々は)熟慮するという選択ができるのではなく、必然的に熟慮せねばならなくなるのです。

 すべての変革を妥協の問題とさせ、そこに自ずと節度が生まれます。

 それは苛酷で粗野で歯止めの無い革新の甚だしい害悪を防止します。少数者の手中にあるか、多数者の手中にあるかを問わず、恣意的権力を向う見ずに行使することも永久に不可能となります。

 構成員や利害の多様性を通じて、社会全体の自由は、個々の身分がそれぞれ持っている考え方の数と等しい数の保障を得てきたのです。

 同時に、真正の王制の重みで全体を抑えておくことによって個々の構成部分が、各々定められた位置から逸脱しないようになっていました。

 You had all these advantage in your ancient states; but you chose to act as if you had never been moulded into civil society, and had everything to begin anew.

 You began ill, because you began by despising everything that belonged to you.

 You set up your trade without a capital.

 If the last generations of your country appeared without much luster in your eyes, you might have passed them by, and derived your claims from a more early race of ancestors.

 Under a pious predilection for those ancestors, your imaginations would have realized in them a standard of virtue and wisdom, beyond the vulgar practice of the hour; and you would have risen with the example to whose imitation you aspired.

 Respecting your forefathers, you would have been taught to respect yourselves.

 You would not have chosen to consider the French as a people of yesterday, as nation of lowborn servile wretches until the emancipating year of 1789.

 In order to furnish, at the expense of your honour, an excuse to your apologists here for several enormities of yours, you would not have been content to be represented as a gang of Maroon slaves suddenly broke loose from the house of bondage, and therefore to be pardoned for your abuse of the liberty to which you were not accustomed and ill fitted.25

 25) Edmund Burke, Reflections on the revolution in France, Dover publications, Inc, pp.33-34.(『フランス革命の省察』、みすず書房、4647頁に対応)

 貴方がた(フランス国民)は、古来の等族会議(三部会)の中にこれらの長所すべてを備えていました。

 ところが貴方がたは、まるで未だかつて文明社会を形成したことなど無いかのように、すべてのことを新規に始めなければならないかのように、行為する道を選択したのです。

 貴方がたの始め方は間違っています。というのも、自らのものすべてを蔑視することから始めたからです。

 貴方がたは全く資本なしで商売に乗り出しました。

 もし、(現世代の)貴方がたから見て、貴国(フランス)の先代(の国民)が大した栄光を示さなかったとしても、その先代を通り越して、それ以前の祖先たちに自分の主張の根拠を求めることもできた筈ではありませんか。

 そうした祖先たちを敬愛していたならば、貴方がたは想像力によって、目下の野卑な行動など及びもつかぬ水準の美徳と智恵が祖先たちの中にあると認識できたことでしょう。

 そして自らが願望する祖先たちの実例を模倣することによって、貴方がたは、向上できたことでしょう。

 貴方がたは、祖先を尊敬することによって、自分自身を尊敬することも教えられたことでしょう。

 フランス国民を目して、時代遅れの国民、1789年という解放の年まで惨めだった生まれの賤しい奴隷的国民だと見做すなどという選択をすることもなかったでしょう。

 貴方がた(フランス国民)の名誉を犠牲にしてまで、貴方がたの幾つかの残虐非道な行為を、わが英国にいて弁護する輩に対して口実を提供してしまうことはなかったでしょう。

 つまり、我が国の弁護人たちが、貴方がたのことを、西インド諸島の脱走奴隷の群れ――突然捕囚の家から解放され、それ故に、不慣れで分不相応な自由の誤用も許されるべきだ――などと口にするのを甘受することもなかったでしょう。

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【平成23919日掲載】

エドマンドバーク保守主義者(神戸発)  


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